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20代の最新情報入手は「紙の新聞から」1割台

昨年の兵庫県知事選ではSNS上の真偽不明情報の拡散が指摘され、選挙中のSNS規制が議論になっています。フェイスブックなどは偽情報対策として導入したファクトチェックを米国で廃止し、諸外国では子どものSNS利用規制の動きがあり、ChatGPTをはじめとする生成AIの進化も加速するなど、デジタル環境は急速に変化しています。こうした状況を踏まえ、1月29日に全国18歳以上の男女1,000人を対象とした第3回オンライン調査を実施しました。

 デジタルリテラシーに関する意識調査(第3回)
  1. 調査結果サマリ
  2. 調査結果のグラフ一覧
  3. クロス集計を含む調査結果の詳細
  4. 第2回の調査結果(2024年4月) | 初回の調査結果(2022年6月)

調査結果サマリ

20代の最新情報入手は「紙の新聞から」1割台
- テレビ、ポータルサイト、SNSが4割台で拮抗。選挙中のSNS規制に前向き75% -

ニュースなどの最新情報、ポータルサイト、テレビから7割
使用しているインターネットのサービスやスマートフォンのアプリを複数回答で尋ねると、「検索」が78.3%(2024年4月18日調査80.5%)で最多となり、以下は「メール」74.5%(75.8%)、「ニュース」72.5%(77.8%)の順となった。ニュース、メールと答えた人を年代別に見ると、いずれも、おおよそ年代が上がるほど増える傾向が見て取れた。

持っているデジタル機器を複数回答で聞くと、「スマートフォン」96.9%(24年4月18日調査95.9%)が最多で、「テレビ」63.3%(59.4%)、「ノートパソコン」54.5%(55.4%)と続いた。テレビと答えた人を年代別に見ると、30代以上の層ではいずれも6割台だったが、10、20代は4割台だった。

ニュースなどの最新情報を何から得ているかを複数回答で聞くと、「インターネットのポータルサイト」77.4%(24年4月18日調査80.8%)が最多で、「テレビ」71.5%(73.0%)、「紙の新聞」34.5%(同調査では同一の選択肢なし)、「YouTubeなどの動画配信」31.7%(32.0%)、「XやインスタグラムなどのSNS」28.0%(同一の選択肢なし)と続いた。


回答を年代別に見ると、インターネットのポータルサイトとした人は、20代は4割台にとどまったのに対し、他の年代はいずれも6割を超えた。テレビ、紙の新聞とした人は、いずれも全般的に見て年代が上がるにつれ増える傾向があった。紙の新聞とした人は20代では1割台にとどまった。

20代に限定して見ると、上位3位はテレビ、インターネットのポータルサイト、XやインスタグラムなどのSNS―の順で、いずれも4割台と拮抗した。支持政党別に見ると、国民民主党はテレビが5割台と目立って低く、逆にYouTubeなどの動画配信が5割台、SNSが4割台と飛び抜けて高い特徴があった。

偽情報にだまされない自信「ない」48%「ある」43%
偽情報や誤情報にだまされない自信があるかないかを聞くと「自信がない」6.8%(24年4月18日調査8.0%)、「あまり自信がない」41.4%(41.7%)、「自信がある」5.8%(4.7%)、「ある程度自信がある」37.9%(37.0%)などとなった。

選挙中のSNS規制に前向き75%
選挙中のSNS利用を「規制すべきだと思う」「ある程度規制すべきだと思う」が計75.7%に達した。


「信頼できるメディア」上位は新聞、テレビ、ポータルサイト
信頼できるメディアを複数回答で聞くと、上位は「新聞」40.3%、「テレビ」35.7%、「インターネットのポータルサイト」14.4%の順となった。「信頼できるメディアはない」は36.8%だった。

新聞と答えた人を年代別に見ると、20、30代は2割台だったのに対し、70代以上は6割を超えた。SNSと答えた人は全体では5.1%に過ぎなかったものの、支持政党別に見てみると、国民民主党、公明党、れいわ新選組、日本保守党の各支持層で1割台に乗り、他は一桁かゼロだった。また、支持政党別で国民民主支持層に限って見ると、インターネットのポータルサイトと答えた人がトップで2割台後半に達し、新聞とした人は2割台前半で2位だった。

日本における子どものSNS利用について「禁止する必要はないが、何らかの規制は必要だと思う」が64.5%に上った。

生成AIは文章作成、自動翻訳や外国語学習などで利用
ChatGPTなど生成AIと呼ばれるサービスを自身が利用する頻度を聞くと「まったく使っていない」が63.1%(24年4月18日調査68.2%)を占めた。生成AIをどのような場面で使っているかを複数回答で聞くと「利用していない」が62.7%を占めたが、それを除くと「文章の作成」20.6%、「自動翻訳・外国語学習」10.8%、「長文の要約」9.8%の順となった。


参院選の比例投票先、自民が国民民主を抜き返す
今夏に行われる参院選の比例代表で投票したい政党、あるいは投票したい候補者が所属する政党を聞くと、自由民主党13.3%(前回25年1月14日調査13.5%)、国民民主党9.2%(14.3%)、立憲民主党7.8%(8.5%)、日本維新の会5.4%(5.2%)だった。未定が41.1%あった。前回調査では国民民主が自民を上回ったが、今回は自民が抜き返した。

政党支持率は自民15.2%(前回25年1月14日調査16.1%)、立憲7.4%(7.1%)、国民民主7.2%(9.6%)、維新5.1%(4.8%)、れいわ3.3%(2.1%)、公明1.9%(1.4%)、共産1.1%(1.9%)、保守0.9%(1.0%)、参政党0.4%(0.4%)、その他の政党・政治団体0.4%(0.5%)、社民党0.2%(0.2%)、支持する政党はない50.9%(51.2%)。

回答者1000人の属性、各設問のグラフや解説などは、2ページ目以降に掲載しています。
クロス集計が入った調査結果資料はこちらのPDFファイルからご覧ください。

KSIオンライン調査とは
新産業に挑戦する企業に対して政策活動やリスクマネジメントのサポートなど、パブリックアフェアーズ領域で総合的なコンサルティングを行う紀尾井町戦略研究所株式会社(KSI、本社:東京都港区、代表取締役社長:別所 直哉)は、月に2回程度、時事関係のトピックを中心としたオンライン調査を、全国の18歳以上の男女1000人に行っています。
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